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G.6.7 合成ビームと合成デッキ

STAAD.Proには、合成ビームを設定する2つの方法があります。合成ビームは、その特性がコンクリートスラブの載った(アメリカのW形のような)I形鋼断面から成るメンバーです。鋼断面とコンクリートスラブは、一体となって動きます。2つの方法とは、以下のとおりです。

  1. 明示的に定義する方法 – この方法では、メンバーの形状は、まず線として定義されます。その後、鋼データベースより、"CM"属性を用いて特性が割り当てられます。CT(スラブの厚さ)、FC(コンクリート強度)、CW(スラブの有効幅)、CD(コンクリート密度)などのような追加のパラメータも用意されており、オプションのものも、必須のものもあります。   

    したがって、コンクリートスラブ幅のような合成メンバーの属性の決定に関しては、ユーザーに責任があります。ユーザーが設計の実行を望む場合、設計パラメータを使用してリブの高さ、リブの幅など、追加の項目を別々に割り当てる必要があります。そのため、それらすべてのデータを収集して割り当てるという手間が必要になります。

  2. 合成デッキを生成する方法 - 上記の手順の困難さは、プログラムの合成デッキ定義機能により、ある程度まで軽減されます。プログラムは、解析と設計フェーズにおいて、内部的にデッキを個々の合成メンバーに(有効幅のような特性を計算することで)変換します。異なるメーカーのデッキのデータベースにダイアログから容易にアクセス可能なため、デッキを定義するにはグラフィカルなツールの使用が最良です。デッキを構成するすべてのメンバーは、一つの物体の一部として認識されるので、デッキへの荷重の割り当てと変更は、デッキの個々のメンバーではなくデッキという物体に対して行われます。